建築士(ケンチクシ)という資格名称で、建築物の質の向上に寄与するため、建築士法(昭和25年5月24日法律第202号)に拠って国家資格として定められている職業。

建築士は「一級建築士、二級建築士、木造建築士」とされており、それぞれの建築士は「建築士の名称を用いて、建築物に関し、設計、工事監理その他の業務を行う者をいう」と定義されている。

建築物の設計及び工事監理は公共の安全に重大な影響をもたらす。

このため、一定の教育と経験がなければ建築士受験要件とはならない。

日本では建築物の設計および工事監理は、大工などの職人がその役割を担っていた。

このため従来から日本の建築業については設計施工一貫方式が社会的には行われており、社会的慣習として設計者の地位は確立していなかったにもかかわらず、建築基準法の施行に合わせて、法的な資格として定めた経緯がある。建築士の職務は大きく3つに分けられる。

  1. 設計業務
    • 一般には基本設計、実施設計の2段階で行われ、それぞれについて意匠設計、構造設計、設備設計が含まれる。
  2. 工事監理業務
    • 建築主や現場管理者(施工者の置く現場監督)とは違う第三者の立場で、工事が設計図書のとおりに実施されているかを確認し、建築主への報告と施工者等への必要な指示を行う。
  3. 手続き業務
    • 設計前における調査、企画等の業務や、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、既存建築物に関する調査、鑑定業務、開発許可、農地転用許可等の手続き業務、各種コンサルティング業務等、建築士の職務は多岐に渡り、それらの一部を専門に行う建築士もいる。