不動産担保証券(MBS)

不動産担保証券(フドウサンタンポショウケン、MBS)とは、資産担保証券(ABS、Asset-backed securities)の一種で、住宅ローンを主体とするモーゲージ融資を担保として発行された証券化商品である。

アメリカではジニー・メイ(連邦政府抵当金庫)、ファニー・メイ(連邦住宅抵当公庫)、フレディマック(連邦住宅金融抵当金庫)といった政府系機関の発行残高が大きなシェアを占める。

政府による全額出資により設立され、完全な政府保証のあるジニーメイに対し、民間上場企業であるファニーメイ、フレディマックには明示された政府保証はない。

MBS市場はミューチュアル・ファンドの成長にともない拡大してゆき、投信のポートフォリオに組み込まれていった。

世界金融危機へ差し掛かるころから、欧米では不動産価格の下落を受け、返済期限を迎えたローンをリファイナンス(借り換え)出来ず、CMBSの裏付けとなるローン債務がデフォルトとなる例が後をたたない。

日本では1997年に北海道拓殖銀行が最初にRMBSを発行した。

これは自己の住宅ローン債権を証券化したものである。

ただし、直後に経営破綻したことで買い戻されたという。

次いで1998年に三和銀行が同じく自己の住宅ローン債権を証券化しRMBSを発行している。

2000年前後は都市銀行や生命保険会社が自己保有する住宅ローン債権を証券化し数百億円単位でのMBS発行が相次いだ。

2001年に住宅金融公庫(住宅金融支援機構)が住宅直接融資債権の証券化を開始。

また、同年にはRMBS発行による資金調達を前提とした超長期固定金利の住宅ローンを提供するノンバンク(グッド住宅ローン 現:SBIモーゲージ)が事業を開始。

2003年には住宅金融公庫の直接融資に代わる制度として、民間金融機関の住宅ローン債権を住宅金融公庫が買い取って証券化を行う証券化支援事業(フラット35)が開始されたことにより、同公庫および承継組織の住宅金融支援機構が発行元となるRMBSが増加した。

なお、同組織が発行するRMBSは財投機関債の一種である。